完全流体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/03 03:45 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動完全流体(かんぜんりゅうたい、英: perfect fluid)または理想流体(りそうりゅうたい、英: ideal fluid)、非粘性流体(ひねんせいりゅうたい、英: inviscid fluid)とは、流体力学において、粘性が存在しない流体のことである[1][2]。粘性を持つ実在の流体を単純化したモデルとして用いられる。
粘性が存在しないとは、せん断応力が常に(流体が運動していても)存在しないことと同義である。粘性によるせん断応力は一般に抗力として働くので、この仮定は力学における摩擦力の無視に類似している。
関連項目
- オイラー方程式 (流体力学)
- ベルヌーイの定理
- 流線曲率の定理
- 循環 (流体力学)
- ラグランジュの渦定理
- ヘルムホルツの渦定理
- ケルビンの循環定理
- ヘリシティー (流体)
- トリチェリの定理
- 複素速度ポテンシャル
- ダランベールのパラドックス
参考文献
- ^ 今井功 『流体力学(前編)』 裳華房、1997年。ISBN 4-7853-2314-0。
- ^ 巽友正 『流体力学』 培風館、1982年。ISBN 4-563-02421-X。
完全流体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/31 07:08 UTC 版)
非粘性流体を理想流体あるいは完全流体と呼んで粘性流体である実在流体と区別する。実在流体でも粘性が相対的に小さい流れの場合、粘性の影響が無視できない境界層や衝撃波などの領域は比較的薄く、それ以外の領域で完全流体の流れとみなせる場合が多いので、完全流体の力学は実在流体を考察する上でも重要である。 なお、この完全流体・理想流体の定義は文献や分野により異なることがある。物理の分野では、粘性だけでなく熱伝導性を持たない流体を完全流体と呼ぶことがある、また、水理学や土木工学などの分野では非粘性・非圧縮性流体を完全流体と呼ぶこともあり、非粘性・非圧縮性流体を理想流体として完全流体と区別する文献もある。
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