太陽観測時の注意点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 03:01 UTC 版)
日光には可視光線の青色光、紫外線、赤外線が含まれるため、肉眼で直接太陽を観測すると日食網膜症を引き起こし、網膜のやけどや後遺症、失明の危険がある。観察には日食グラスや太陽観測専用の遮光フィルターなどの専用の器具を使用する(すすのついたガラスや黒い下敷き、カラーネガフィルムによる減光では不十分とされている)。太陽の位置を瞬間的に肉眼で確認してから、グラスやフィルターを目に当てる方法では、網膜のやけどによる影響が蓄積される(そのため、先にフィルターに目を当ててから、観測をはじめるように勧告されている)。 望遠鏡や双眼鏡を使用する場合には、太陽投射板に太陽像を投射する方法、対物レンズの前にフィルターを装着する方法の他、(不適切な導入によって事故の危険があるが)接眼レンズに専用のサングラスを装着する方法や、サンプリズムで減光した後に接眼レンズに専用のサングラスを装着する方法もある。 上記のように適切な専用機器を使って正しい観測方法を行ったとしても、長時間の観測によって日食網膜症を引き起こすこともあり、1分観測するごとに2〜3分程度の休憩を取ることが最良かつ最適だとされており、市販されている日食グラスにもその旨の警告が記されている。 太陽光は赤外線もかなり強力で、分厚い雲に覆われて肉眼では太陽が見えない場合でも、デジタルカメラなどでは雲越しに写る事が多い。黒点の極大期にはピンホールカメラで黒点観測ができる事もある。ピンホールカメラと同じ理屈で、日食時の木漏れ日は欠けた太陽の形になる。 溶接用の遮光面で日食を観測する人。 木漏れ日も太陽像を呈する
※この「太陽観測時の注意点」の解説は、「太陽」の解説の一部です。
「太陽観測時の注意点」を含む「太陽」の記事については、「太陽」の概要を参照ください。
- 太陽観測時の注意点のページへのリンク