太平洋軍での着手 (COWAN)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/03 09:40 UTC 版)
「CENTRIXS」の記事における「太平洋軍での着手 (COWAN)」の解説
のちにCENTRIXSに至る試みは、アメリカ太平洋軍において着手された。1998年の環太平洋合同演習において、演習に参加する環太平洋地域諸国軍の間で情報を共有するために配備されたシステムがそれである。これは当初、単にCWAN(Coalition Wide Area Network)と呼ばれていたが、まもなくCOWAN(Combined Operations Wide Area Network)と称されるようになった。 初期のシステムは、STU-IIIセキュア通信電話機およびインマルサット衛星通信を通じて直接通信を行なっていたが、まもなく、SHF帯のインマルサットB衛星通信の導入とともに、SIPRNetを介してwebブラウジングおよび電子メール送受信が行なわれるようになった。この新しい機能は、リムパック2000およびタンデム・スラスト2001(米豪合同)演習において披露された。 演習後、同盟国軍間のネットワークはCOWAN-Aと改称され、これとSIPRNetとの間でセキュアな電子メール送受信を実現するため、3年間の期限でDSAWG(Department of Defense Security and Accreditation Working Group)が組織された。COWAN-Aは、オーストラリア、カナダ、イギリス、そしてアメリカ合衆国の間のネットワークであった。2001年、太平洋軍は、同盟国間のネットワークをさらに強化する必要性を認め、4月より、参謀部C4システム部(N6)は、SSCサンディエゴと共同で作業を開始した。2002年に行なわれた6か国合同のコブラゴールド演習においては、COWAN-Aに加えて、新たにタイ王国軍とアメリカ海兵隊第3海兵遠征軍との情報共有のためにCOWAN-Tが立ちあげられた。また時期は不明であるが、COWAN-Aの4か国にニュージーランドを加えた5か国との間で戦略レベル情報を共有するためのCOWAN-Bが、また日本との間にCOWAN-J、韓国との間にCOWAN-Kが、それぞれ設置されている。
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