天使の姿、人格、実在性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 03:01 UTC 版)
天使たちは肉体を持つのか、それとも完全に霊的 (spiritual) なものなのかについては、教父たちの間でも意見が分かれている。日本正教会は、天使は物質的な世界ではなく霊的な世界に属するが、「しばしば人間の目に見える形で現われたり」するとしている。 今日の絵画では天使に翼が描かれることが多いが、聖書には天使の翼に関する記述は少なく、初期の絵画では天使に翼は描かれないこともあった。天使に翼が描かれている中で知られているうちで最古のものは、テオドシウス1世の治世(379年–395年)に作られた「君主の石棺」である。 マルコ12:25から天使に性別はないものと思われる。絵画では天使を男性風に描く場合も女性風に描く場合もあるが、19世紀までは性別がわからないように書くのが普通で、女性に見える場合も胸がないのが普通であった。 宗教改革者ジャン・カルヴァンは『キリスト教綱要』でキリスト教徒を守るために遣わされる御使いについて教えており、今日の福音派においても、神の御使いとしての人格をもった天使が存在すると考えられている。ただし、カルヴァンは綱要でローマ・カトリックの天使に関する教えについて批判している。 自由主義神学(リベラル)では、天使は擬人的表現であるとも捉えられ、天使が実在するとは必ずしも考えられていない。一方、福音派では、聖書は天使の存在を当然としているのであって、人格をもった天使が存在することは聖書の教理であると信じられている。
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