天下三不如意とは? わかりやすく解説

天下三不如意

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 14:22 UTC 版)

白河天皇」の記事における「天下三不如意」の解説

『平家物語』巻一には、白河法皇が「賀茂河の双六の賽山法師、是ぞわが心にかなわぬもの」と嘆いたという逸話がある。 「賀茂河の」とは、古来氾濫繰り返す暴れ川として知られていた賀茂川もたらす水害のこと。「双六の賽(さい)」とは、盤双六二つサイコロが出す「賽の目」のことである。「山法師」とは、勝手な理由かこつけて日吉山王社の神輿担いで都に雪崩れ込み強訴繰り返した比叡山延暦寺僧衆僧兵)のことである。 法皇がこの三つだけはどうしても思うようならない愚痴をこぼすぐらいだということで、やがてこれが「天下三不如意」として広く一般に知られるようになった今日ではこれを、白河法皇権力はこの三つ以外のものであれば何でも思い通りになる豪語するほど絶大なのだった、という逆説的な意味に取ることが多い。しかし「賀茂河の」は「天災」、「双六の賽」は「確率であって、これらは誰が何をようとしてみてもそもそ思い通りになるものではないのに対し、「山法師」は名目こそは「神意であってもその実は「政治」に他ならなかった。既成優遇措置朝廷が他の寺社にも与えようとしたり、寄進され荘園国司横領しようとしたりするたびに、延暦寺山王社暴れ神輿を盾に、公卿百官を力で捻じ伏せていたのである。「天下三不如意」の真意は、この延暦寺に対して打つ手もなく苦悶する白河法皇の姿にある。

※この「天下三不如意」の解説は、「白河天皇」の解説の一部です。
「天下三不如意」を含む「白河天皇」の記事については、「白河天皇」の概要を参照ください。

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