大鰐温泉もやし
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 10:28 UTC 版)
大鰐温泉には江戸時代より伝わる「大鰐温泉もやし」という長さ30cmほどの大豆もやしが存在する。大量生産されるもやしの多くが水耕栽培であるのに対し、大鰐温泉もやしは30cm程度の穴を掘った室の中で土壌に播種し藁で遮光、保温して1週間程度栽培する。この室の地中には温泉のパイプが通っており、地中の温度は25°C程度に加温されている。水やり、収穫後の洗浄においても温泉水を用いる点も特徴的である。 栽培に使われる豆は小八豆(こはちまめ)という在来種の大豆であり、栽培農家で代々受け継がれている。 江戸時代には弘前藩への献上品とされ、ご当地七草の1種として七草がゆに入れるなどして食べられた。庶民の間ではワラビ、フキ、ゼンマイなどとともにけの汁などの具材として食べられた。 生産農家の高齢化に伴い2004年には4軒まで生産者が減少したため断絶の危機にさらされている食材である。2011年に大鰐町で後継者を募集するなど温存に努めており、2014年現在では7軒まで回復している。
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