墜落しなかった理由
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/15 02:31 UTC 版)
「ノースウエスト航空85便緊急着陸事故」の記事における「墜落しなかった理由」の解説
もう一方で、これほどの事態にも関わらず墜落に至らなかった理由も併せて調査された。 その一つが、747シリーズの方向舵がフェイルセーフ(信頼性設計)のため通常の1枚ではなく上下2枚に分割されていた事にあった。これがうまく機能していた。 もう一つの理由が、クルー・リソース・マネジメント (Crew Resource Management; CRM) にあった。交代機長は異常が発生するとすぐに対応し、墜落を防止した。その後も4人全員がそれぞれの役割を把握し、作業にあたった。 操縦の交代以降の役割は以下の通りだった。 シニア機長…実際の操縦とミネアポリスとの連絡 交代副操縦士…無線交信及び操縦(機長が休憩する間) 交代機長…客室への連絡 シニア副操縦士…エンジン操作及びマニュアル等の確認 後のインタビューで機長は「乗務員のチームワークがアンカレッジでの安全な着陸に貢献した。これがCRMの最高水準の実践例である。操縦士がこれほど充分に乗務していたことは幸運で恵まれていた。操縦室では4人のパイロットが協力して作業に当たった。客室乗務員たちも優れたメンバーで、これは後に重要となる。なぜなら我々は緊急レベルが赤、すなわち避難しなければならなくなるのは確実だと説明したからだ。つまり我々は機体を滑走路上に保てる確信がなかった」と語った。パイロット達は事故後、シューペリア・エアマンシップ賞を授与された。
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