塩化水銀(I)とは? わかりやすく解説

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物質名
塩化水銀(I)
化学式
Hg2Cl2
原子量
472.1
融点(℃)
400
密度(g/cm3
7.15

常温では無色個体には溶けない400度の熱によって昇華する

塩化水銀(I)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 13:50 UTC 版)

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塩化水銀(I)
識別情報
CAS登録番号 10112-91-1 
EC番号 233-307-5
国連/北米番号 3077
RTECS番号 OV8750000
特性
化学式 Hg2Cl2
モル質量 472.09 g/mol
外観 白色の固体
密度 7.150 g/cm3
沸点

383 °C, 656 K, 721 °F (昇華)

への溶解度 0.2 mg/100 mL
危険性
安全データシート(外部リンク) ICSC 0984
EU分類 有害(Xn)
環境への危険性(N)
EU Index 080-003-00-1
Rフレーズ R22, R36/37/38, R50/53
Sフレーズ (S2), S13, S24/25, S46, S60, S61
関連する物質
その他の陰イオン フッ化水銀(I)
臭化水銀(I)
ヨウ化水銀(I)
その他の陽イオン 塩化水銀(II)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

塩化水銀(I)(えんかすいぎん いち、calomel)は、水銀塩化物の1つ。水銀の塩化物である塩化水銀は2種類あり、もう1つは塩化水銀(II) である。Hg2Cl2 という組成をもち、塩化第一水銀(えんかだいいちすいぎん)、甘汞(かんこう)、カロメルとも言う。水銀原子同士が共有結合により結合しているため HgCl とは表記しない。

性質

光に当たると塩化水銀(II) と金属水銀に分解する。毒性は塩化水銀(II)よりは弱いが、毒物及び劇物取締法で劇物に指定されている。白色またはやや黄ばんだ白色をしていてには溶けにくい。

アンモニア水と反応すると黒色に変わる。反応式は次の通りである。

単位格子
八面体構造の球棒モデル

Hg-Hgの結合長は253 pmで、Hg-Clの結合長は243 pmである[1]。全体的に水銀原子を中心とした八面体形構造をとり、2番目に近い4個の塩素原子との距離は321 pmである。

用途

かつては化粧品白粉)や下剤利尿剤として利用されていたが、水銀中毒の危険があるために現在は使用されていない。塩化水銀(I) は基準電極として利用されることがある。

脚注

  1. ^ Wells A.F. (1984) Structural Inorganic Chemistry 5th edition Oxford Science Publications ISBN 0-19-855370-6

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