報徳記における豊田正作とは? わかりやすく解説

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報徳記における豊田正作

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 05:15 UTC 版)

豊田正作」の記事における「報徳記における豊田正作」の解説

小田原の役豊田正作という者は性格はなはだ剛奸で先生徳行嫌ってその事業を妨げた先生処置する所はことごとくかたよって道理合わない論でこれを破り中に出れば、 「この件を二宮命じたといっても、私はこれを許さない速やかにこれを止めよ、私の言葉に従わなければ必ずお前たち罰しようと言った村民恐れて先生指揮に従わなかった。豊田は常に先生すぐれた事業を破ることをもって心とした。 このために悪い心をもつ民はこれに諂って、ともに良法成就しないことをもって愉快とした。それだけでなく良民退け、心がよこしまで人にへつらう人を表彰し、3を勝手きままに歩き回り大酒飲んで口を極めて先生嘲った先生は大変これを憂慮して、あるいはおだやかでやさしい言葉でこれ諭し、あるいは正し言葉でこれを導き仕法妨げることが無いようにさせようとこころをはたらかせても、更にこれを用いないで、ますます不平懐いて再興の道を妨げた先生日夜艱難辛苦して復興事業の成果をおさめようとされた。 豊田日夜肝胆砕いてこれを破ろうとした。 先生はすでに豊田を善に帰せしめようとして力を尽されたがどうにもできなくて、大きくため息つかれて言われた。 「彼は小田原10万石の力でどうすることもできず、私に所属させれば必ず善に帰するであろうとこの地に出した。もし位格去ってその後に、我に所属させれば私がこれを善に導くことは難かしいことではない。しかし位格が私より上にいて、この地に来させた。 このために私を目下見て事業妨げ下民もまたその言葉随って、ともに仕法を破る事を計画した。これを直そうとして歳月を送るならば、私はこのため事業廃止してしまう。やむ事を得ない彼の好む所によってこれを処理するのがよいだろう。」と。 ひそかに歌子夫人命じて言った。 「彼は生来おおいに酒を好む、朝起きるのを待って酒と肴(さかな)を備え彼に告げて言いなさい。『あなたはこの地に到着して以来、実にの中のために骨折られていること容易ではありません。せめては一杯飲んでその疲れ補いください』と、金次郎が私に命じて中に参りましたと。酒と肴が尽きた時は別に備え置いて、またこれを出しなさい。 一日中酒と肴を絶ってならない。これもまた仕法成就させる一端である、必ず過ってならない。」と。 夫人はその言葉のとおりにして美酒とおいしい肴を出した豊田大い喜んで再三これに感謝して飲食すること一日中息まなかった。それ以来日々このとおりで一日も酒と肴を備えないことはなかった。豊田はいよいよ喜んで、その酒と肴に飽きる事を楽しみとし、あえて中に行かなくなった。心のよこしまなはしばしば来たが、豊田は酒に酔いつぶれて言語明瞭でなく、心がよこしまな民もこのため謀りごと合わせることができなかった。先生はこの時に当って専ら中に力を尽し貧困に苦しんでいる民をいたわり荒れ地開き、およそ旧復の事業夜に日を継いで心をこめて実行された。 数年の後、豊田はついに自ら反省して自らを責め、ざんげして前非改め復興の道を勉励する至ったここにおいて豊田有益もまた少なくなかった。実に先生徳化しからしめるものと感じいる次第である。」

※この「報徳記における豊田正作」の解説は、「豊田正作」の解説の一部です。
「報徳記における豊田正作」を含む「豊田正作」の記事については、「豊田正作」の概要を参照ください。

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