埋葬主体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/15 07:30 UTC 版)
主体部は後円部墳頂から2基が検出された。この内、墳頂中心部にあり、古墳造営当初の埋葬主体と考えられる1号主体部は大部分が社殿の真下にあるため、規模・副葬品は未だ不詳である。1号主体部の北側に位置した2号主体部も、一部が社殿の真下にあったが、長さ2.3メートルというさほど長大ではない割竹形木棺を石槨を造らず墳丘に直接埋葬した直葬形式をとっていることが確認されている。木棺内の土倉からは朱などが検出され、棺内から三角縁神獣鏡と勾玉・管玉・ガラス製小玉が出土し、棺掘り方からは赤色顔料が塗布された土師器の高坏が出土した。 出土した三角縁神獣鏡は直径約21.8センチメートルの三角縁五神四獣鏡で、同笵鏡が京都府椿井大塚山古墳、岡山県岡山市湯迫車塚古墳から出土しており、また伝奈良県奈良市富尾丸山古墳出土品やアメリカフーリア美術館所蔵品が知られている。鏡面とチュウの部分に繊維が残っており、鏡面の繊維は平絹、チュウの繊維は荢麻であることが判明し、絹布に包まれた状態で副葬されたと考えられている。
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