圧力式、圧送式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 04:43 UTC 版)
小型の水中ポンプを多数設置し、各家庭からの汚水をポンプ圧送する方式。ポンプは破砕羽根を備えたグラインダーポンプが多用される。ポンプ設置と動力・維持に多額の費用を要するが、布設自由度が最も高く地形が極めて急峻な場合でも対応できる方式。部分的、小規模向き。 標準的な設計手法において、施工上の制約などで自然流下式や真空式で整備困難な場合、部分的に圧送管路を採用する(数km以上の遠距離を特に圧送式と呼ぶことがある)。これを拡大し、1から数世帯単位で汚水マスから下水本管や処理場にまでポンプ圧送するシステムが、圧力式下水道となる。急傾斜地や、小水路が縦横に走る平地などで実績がある。 圧送管路では汚水へ空気の溶け込む機会が少なくなる為、腐敗による硫化水素や有機酸の発生、または管路内部へのリン酸マグネシウムアンモニウム (MAP) などの析出といった問題があり、下水中へのオゾンなど酸化剤の注入や、定期的なピグ洗浄などの対策が行われている。
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