園芸的なジャンル分け
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/25 08:17 UTC 版)
「エアープランツ」の記事における「園芸的なジャンル分け」の解説
園芸的に、植生に合わせて発達した葉の外見により、おおむね銀葉種と緑葉種と呼ばれる2群に大別されている。銀葉種は、葉の表面は粉を吹いたような灰緑色をしている。これは、その表面に鱗片(りんぺん、トリコームとも)と呼ばれる中空の特殊な毛に覆われているためで、この毛の下に雨や霧の水分を保持し、葉の表面の吸水細胞で水を吸収する。銀葉種に該当する種は、一般に乾燥した気候に適応しており、CAM型光合成の能力や厚い葉などの性質を持つ。緑葉種は、鱗片が発達せずに表面が緑色である。またボトムタイプとエアタイプという区別もあり、前者は他のアナナス類のように株の中央に水を溜める。葉は一般に薄く、多くの種では斑点や帯状の模様を有する。また、葉の根元側を中心に葉の表面にワックスが見られる種もある。これら両者の中間的な性質を持つ、葉の一部にのみ部分的に鱗片を持つ種もある。 本属の多くの種は、茎がごく短縮されているため、外見からは根と葉しか存在しないように見え、葉は短縮された茎の先端の成長点から玉ねぎのように何層にも重なって生える構造を持つ。一部の茎の長い種は、長く伸びた茎に葉を並べてつけ、長茎種と呼ばれる。外見的に全く異なるのはサルオガセモドキで、一見すると樹木の枝から糸くずが垂れ下がったように見えるが、これは、細いひもの様な茎と細い葉を持つものが、その細長い茎と葉によって樹木の枝や電線などに引っかかることによって樹上生活に適応したものである。強風などによって茎の一部が千切れて飛ばされると、飛ばされた先で新たに樹木の枝などに引っかかって成長を始めることにより分布を拡大する。
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