デンドロビウム・リンドレイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/27 23:58 UTC 版)
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デンドロビウム・リンドレイ
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分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Dendrobium lindleyi Steud., 1840 |
デンドロビウム・リンドレイ Dendrobium lindleyi はラン科の植物の1つで、太い偽鱗茎の先端に葉を1枚だけ付け、多数の黄色い花を咲かせる。
特徴
着生の多年生草本[1]。茎は束になって生じ、長さ3-10cmでやや扁平な紡錘形をしている。葉は茎の先端に1枚だけ付き、長楕円形で長さ5-10cm、革質で分厚く、先端は鈍く丸まり、また左右不均等になる。
花期は春で、花茎は茎の上の方の節から出て長さ10-25cmに達し、斜め上に伸びて先端は次第に下を向く。この花茎の先端寄りに5-15個の花をつける。花は平らに広がって咲き、径は約3cm、黄金色で香りがある。萼片は舌型で長さ1.5cm、先端はとがる。また側萼片の基部にあるメンタムは短い。側花弁は倒卵形で長さ1.5cm、先端はとがる。唇弁は大きくて円形に広がり、長さは2cmで、その縁は波状になる。また表面に白く細かい毛がある[2]。蘂柱は太くて短い。
学名の種小名はイギリスの植物学者ジョン・リンドリーLindley(1799-1865)にちなむ。
分布
アッサム、ミャンマーから南中国、マレーシアに分布し、海抜500-2000mの地域に見られる[3]。
本種は最初、アラカン山でサルスベリに着生しているのを M. Pierard が発見したものである[4]。
分類
本種は長く D. aggregatum Roxb. として扱われてきたが、現在ではこの名はシノニムとして扱われている。
近縁のものとしてはジェンキンシー D. jenkinsii が知られる。本種に似ているがより小型(茎の長さ2-4cm、葉は3-4cm)で花色はやや淡い。この種は従来は本種と同種とされ、 D. aggregatum var. jenkinsii として扱われてきた。
利用
洋ランの1つとして観賞用に栽培される。園芸的なジャンル分けではカリスタ系として扱われる[5]。栽培容易で美麗な種として知られ、比較的広く出回っている。なお、現在でも以前の学名のアグレガタムで出回っていることも多い[6]。
出典
- ^ 以下、主として唐澤(2003),p.130
- ^ 土橋(1993),P.209
- ^ 唐澤(2003),p.130
- ^ 唐澤(2003),p.130
- ^ 岡田((2010),P.99
- ^ 大場(2010),P.59
参考文献
- 唐澤耕司、『原色ラン図鑑 I解説編』、(2003)、日本放送出版協会
- 土橋豊、『洋ラン図鑑』、(1993)、光村推古書院
- 岡田弘、『咲かせ方がよくわかる はじめての洋ランの育て方』、(2011),主婦の友社
- 大場良一監修、『失敗しない洋ラン入門』、(2010)、主婦の友社(主婦の友生活シリーズ)
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