園城寺長吏
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「長吏 (社寺の長官)」の記事における「園城寺長吏」の解説
園城寺の長たる僧を園城寺長吏といい、あるいは三井長吏ともいう。貞観元年(859年)に天台寺門宗の宗祖である円珍が三井寺別当に補任されたのに始まる。 その後は、三井寺の三門跡である円満院門跡、実相院門跡、常住院門跡の皇族をはじめとする門主から補任された。 しかし、江戸時代には、これら三門跡に代わり、聖護院門跡が最も多く園城寺長吏を輩出するようになる。 「続群書類従」補任部に掲載の「園城寺長吏次第」(鎌倉時代)には、園城寺の歴代の長吏について、補任月日などが記載されている。 現在では宗教法人園城寺の代表役員をもって終身任期の長吏とし、信徒総代と僧侶による総代会で選出されており、2020年10月、第164代長吏として福家俊彦氏が選任された。 参考例として、江戸時代に聖護院門跡から園城寺長吏となった者は以下の通り。 道晃親王 後陽成天皇皇子。慶長17年3月8日生。延宝7年6月18日薨。 道寛親王 後水尾天皇皇子。正保4年4月28日生、延宝4年3月8日薨。 道祐親王 後西天皇皇子。寛文10年9月27日生、元禄3年12月18日薨。 道尊親王 後西天皇皇子。延宝3年12月12日生、宝永2年9月28日薨。 道承親王 伏見宮邦永親王の子。東山天皇猶子。元禄8年正月13日生、正徳4年7月9日薨。 忠誉親王 中御門天皇皇子。享保7年11月5日生、天明8年4月11日薨 増賞親王 有栖川宮職仁親王の子。享保19年4月13日生、明和7年閏6月25日薨。
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