国衙支配とは? わかりやすく解説

国衙支配

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 23:07 UTC 版)

守護領国制」の記事における「国衙支配」の解説

守護は、それまで国司管轄していた国衙行政国衙領支配にも侵出していき、国衙在庁官人被官家臣)とする(これを被官化という)と同時に国衙領在庁官人所領支配下入れ、自らの直轄地 - 守護領(しゅごりょう)を形成していった。守護による国衙支配は、特に東国顕著であり、15世紀初頭までに守護による国衙掌握がほぼ完了していた。一方西国では国衙領権利有する皇室・公家寺社影響依然として強く守護国衙介入はさほど進展していなかったが、15世紀に入ると、徐々に守護請実施在庁官人被官化を通じて守護による国衙実効支配進んでいった。こうして、律令制以来国司職権は、室町期において名実ともに消滅したのである国衙掌握した守護は、国衙行政基礎資料である大田文による領国支配を行うようになる大田文には、国内国衙領公田)・一部荘園詳細記録されており、守護大田文基づいて国衙領荘園への支配強化することが可能となり、ひいては荘園公領制解体崩壊が一層進んでいくこととなった

※この「国衙支配」の解説は、「守護領国制」の解説の一部です。
「国衙支配」を含む「守護領国制」の記事については、「守護領国制」の概要を参照ください。

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