国立科学博物館のアロサウルス
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「アロサウルス」の記事における「国立科学博物館のアロサウルス」の解説
国立科学博物館にはアロサウルスの全身骨格が展示されているが、これはジェームズ・マドセンがクリーブランド・ロイド発掘地より収集した実物化石である(頭骨部のみレプリカ)。 化石の発掘を依頼、資金提供を行ったのは第二次世界大戦前および戦後にアメリカでホテル経営を行っていた日本人・小川勇吉であった。小川はモリソン層で産出する化石に強い興味を抱いており、その古生物学への情熱が日本の子供達のためにアロサウルスの全身骨格を入手するという目標に結びついた。結果的にマドセンのチームが発掘・復元に成功した骨格が国立科学博物館に寄贈された。費用捻出のためにホテルを売却したともいわれている。 この標本は1964年に公開され、日本初公開の恐竜全身復元骨格として注目を集めた。その後国立科学博物館上野本館(現・日本館)において常設展示されていたが、2004年以降、企画展示などを除いて収蔵品扱いとなっていた。2015年7月14日から地球館の1階でふたたび常設展示されている。 復元形態は若干古い説に基づき、尻尾は地面に付けられ胴体は水平ではなく斜め上方に持ち上げられているものだった。しかし、2011年に新しい学説に基づいて胴体を水平にしたものに改められた。骨格の大きさ自体はアロサウルスとしてほぼ平均的である。
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