国債格付けの変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 20:10 UTC 版)
日本政府発行の国債は、長年、高い信用度を背景に高位に格付けされてきた。財務省は、平成14年(2002年)4月30日に「日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない」と発表した。 ムーディーズが「日本の政府債務が『未踏の領域』に入る」と主張したことについて日本の財務省は、平成14年(2002年)7月25日付で巨額の日本国内の貯蓄の存在ならびに過去の米英両国に巨額の債務があったことを示唆して、抗議する旨のコメントを発表した。ムーディーズ、スタンダード&プアーズ、フィッチ・レーティングスの格付け会社三社が日本国債の格付けを引き下げた際に、当時の財務省の黒田東彦財務官は、この三社に意見書を送っている。 2011年1月27日、米国の投資情報会社で債権・証券類の信用格付けを行っているスタンダード&プアーズ社が日本の国債の格付けを2007年以来3年ぶりに「AA」から「AA-」へ格下げしたと公表した。発表直後、日本円は米ドルに対して約1円、下落した。 2011年8月24日、ムーディーズは日本国債の格付けを1段階引き下げ「Aa3」とした。 2012年5月22日、フィッチは日本の財政再建への取り組みが遅れているためとして日本国債の格付けを1段階引き下げ「A+」とした。 2014年12月1日、ムーディーズは財政赤字の中期的な削減目標の達成可能性などについて、不確実性が高まったためとして日本国債の格付けを1段階引き下げ「A1とした。 2015年4月27日、フィッチは日本政府が消費増税を先送りしたが、穴埋め策を今年度予算で講じなかったとして1段階引き下げ「A」とした。 2015年9月16日、米スタンダード&プアーズ(S&P)は日本経済がソブリンの信用力を支える効果が過去3 - 4年間低下しており、この傾向を今後2 - 3年で好転させる可能性は低い、として1段階引き下げ「A+」とした。 詳細は「日本国債#格付け」を参照
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