問題点と弾圧の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/07 04:53 UTC 版)
ユタの能力はオカルティックであり、その実在を裏付ける科学的根拠はないため、ユタを騙って金儲けをする者が後を絶たなかった(現在も多数存在する)。また一方で、在野のシャーマンであるユタは日常的に人々と神を親しくする存在であり、中央集権や体制強化、近代化を進めたい支配階層は、ユタの存在を脅威や障害と捉えることが多かった。そのため、時の権力層から「後進的な存在であり、世間を惑わす」として、幾度も弾圧、摘発を受けている。主なものは以下。 琉球王国行政官の蔡温によるユタ禁止令 明治期の自治体レベルでのユタ禁止令 大正期の「ユタ征伐」運動 昭和10年代の戦時体制下のユタ弾圧 これらの時代、ユタは違法的存在として警察力に拘束、抑留されるなどしている。 これらの受難の時代を経て現在もなおユタは存続しているが、ユタにまつわる事件は今も起こっている。 ユタを求める人の多くは精神的に弱っていたり、問題を抱えて困っている。そのため、敢えて不安を煽るような事を言い、お金を騙し取るユタもいる。いわゆる霊感商法の一面も持っている。そのため沖縄には「ユタコーヤーヤ、チュオーラセー(ユタを買う人は、人々を争わせる人である)」という言葉もあり、ユタを買う行為自体が問題の元となる事もある。
※この「問題点と弾圧の歴史」の解説は、「ユタ」の解説の一部です。
「問題点と弾圧の歴史」を含む「ユタ」の記事については、「ユタ」の概要を参照ください。
- 問題点と弾圧の歴史のページへのリンク