問題点と批判およびそれへの対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 08:05 UTC 版)
「国際音声記号」の記事における「問題点と批判およびそれへの対応」の解説
国際音声記号が見慣れない多数の記号を使っていることは、当初からヘンリー・スウィートらによる批判があった。また、いくつかの字形が類似している(特に[a]と[ɑ]はフォントによっては見分けがつかなくなる)ことに対する批判もある。 破擦音は多くの言語で単独の音素であるのに、専用の文字を持たないことも批判されることがある。たとえばアメリカの人類学者・言語学者の使う音声記号(アメリカの音声記号)では破擦音のための専用の記号がある。 母音は基本母音を元にしているが、(第一次)基本母音が8個であるのをフランス語の影響によるものとして、半狭母音と半広母音の中間の位置にある母音を持つ多数の言語が記述しにくいとする批判もある。ただし、IPAの方針としては、対立がない場合は通常のラテン文字と同じ形([a,e,o]など)を使うことになっている。 IPAの表では、母音の高さを7段に分けているが、これほど細かい区別をする言語は存在しない。ひとつの言語で区別される高さは4段か、多くても5段だという。前舌・中舌・奥舌の3種類の区分についても2種類に減らす案もあるが、こちらは実際に3種類の区別が必要な言語が少数ながら存在するという。
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