哲学的世界観の成立過程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/24 03:06 UTC 版)
世界観は人間と絶対的他者である自然、社会を媒介するものである。また、自然、社会に対するあらゆる価値判断は大なり小なり特定の世界観を背景にしている。以下このような世界観が哲学的に成立していく過程を記述する。 「個人を世界に投げ出されたアトム[要曖昧さ回避]的存在とみるならば、世界は個人にとって絶対的他者である[要出典]。個人とおなじくアトム的存在である別の個人との関係性でさえ、世界と同じ絶対の他者的関係性をもつ。この意味でわれわれは常に他者との関係性という限りにおいて世界を評価することになる[要出典]。世界が絶対的他者であるならば、われわれにとって世界との完全な同一化は不可能である。これは世界の理解に一定の限界を認めることであり、不可知論を伴う。世界観とはこのような不可知論的立場で最終的には解決されえない個人と世界との自他性を解決するために措定された、人間の意識レベルにおいての世界の何らかの投影像である[要出典]。世界観がしばしば擬人化を含んでいることもこのためである。」 世界観は個人にとって他者である世界の属性を持っているが、客観的存在としての世界とは異質であり、その意味において個人内に存在している。絶対的他者である世界の側から見れば、個人に従属している観念である。客観的存在である世界は普遍的に存在すると考えられるのに、世界観をめぐって論争や対立がおこるのはこのためである。
※この「哲学的世界観の成立過程」の解説は、「世界観」の解説の一部です。
「哲学的世界観の成立過程」を含む「世界観」の記事については、「世界観」の概要を参照ください。
- 哲学的世界観の成立過程のページへのリンク