呼称による区分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 21:09 UTC 版)
社史は種類として幾つかに分けられることがある。 『正史』は、会社が自社の社史として正式に認めたことを表明しているもの。内容的には次に述べる通史と同義である。創業からの歴史が網羅されている。ただし、当該企業の責任においてその記述を了承し、発行された全ての社史が「正史」と命名されている訳ではない。 『通史』は会社の歴史の全体を通して記述したもの。これに対するものとしては歴史上の画期的なトピックに焦点を当てた「テーマ史」や、過去の主な製品を取り上げた「製品史」、製造販売の拠点の歴史を紹介した「事業所史」などがあり、「通史」と別にこれらが掲載されるケースも珍しくない。逆にいえばこれら個々の事象を超えて全体像を描くという意味で「通史」という言葉が使われる。 『周年誌』とは50年、100年など区切りのいい周年に会社が作成した記念誌で、社史の形になることもある。 『略史』は、簡単に大体のことを書いたといった意味が一般的な用法である。何度も社史を発行している場合、以前の社史で包含されている時代については略史として描き、その後の出来事について詳細に記述する場合もある。 『小史』簡単にまとめた歴史。略史。すなわち「略史」と同義である。 『記念誌』という出版物もある。名称は記念誌としているが事実上は社史であることも多い。文字通り「記念」に主眼を置く場合はトップインタビューや座談会、OB寄稿や現社員の祝賀メッセージなどが主体となり、会社の歴史の記述は数ページ程度の「略史」にとどまる。近時刊行される社史には記念誌の特徴を取り入れてなおかつ会社の歴史も十分に記述しようとするものもある。
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