同時代人による評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 01:41 UTC 版)
大老就任時の一橋派から見た直弼の評価は決して高くなく、水野忠徳は松平慶永宛ての書状に 「これまで英明との話は聞いたことがない」と記し、岩瀬忠震は「子供のような人物」(『昨夢紀事』)と酷評している。 安政の大獄で死罪となった吉田松陰は、彦根藩主就任当時に藩政改革を行った直弼を「名君」と評している。彦根に帰国した際に、まだ自分が期待に応えていないのに領民が総出で温かく出迎えてくれることを恥じて直弼が詠んだ歌「掩ふべき袖の窄きをいかにせん行道しげる民の草ばに」を、松陰は兄の杉梅太郎宛書簡に記し、直弼を領民に対する哀れみの心を持った領主であると賛辞を贈った。 徳川慶喜の晩年の回想録である『昔夢会筆記』には、直弼のことを「才略には乏しいが、決断力のある人物」と評している。
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