台湾総督府鉄道100形
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「国鉄2850形蒸気機関車」の記事における「台湾総督府鉄道100形」の解説
台湾総督府鉄道の100形は、1908年(明治41年)、アメリカン・ロコモティブのピッツバーグ工場で1両(製造番号 45575)が製造されたもので、100 と付番された。鉄道院の2850形とは、動輪直径が1,168mmと小さくなっている以外は、ほぼ同形である。製造番号1709 - 1711から11年も経て、ほぼ同形の機関車が製造された経緯は不明である。 この時期に当機が購入された経緯には、いろいろと込み入った事情があったようである。この機関車は、ワークス写真に残された連結器の種類から、本来台湾向けに製造された機関車ではないと推定されており、台湾総督府鉄道の増備計画にもない、全く予定外の導入であった。当機の取り扱い商社は三井物産であったことが判っているが、どこかの鉄道の注文流れ品か、三井物産が見込み発注した機関車を台湾総督府鉄道に押し込んだものと思われる。 当機の当初の配置は基隆であったが、1931年(昭和6年)には高雄に移り、1935年(昭和10年)には台北にあって入換に使用されていた。その後、1937年(昭和12年)にはC41形(番号不変)と改称されたが、1938年(昭和13年)に廃車されて、ボイラーの更新と1m軌間への改軌工事を実施のうえ中国にわたり、山西省の同蒲鉄路で使用された。そこでの番号も100であった。同鉄道では戦後まで使用され、1951年にMG52形となり、1975年に廃車されたという。
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