台湾などの標準字体との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/04 08:50 UTC 版)
「通用規範漢字表」の記事における「台湾などの標準字体との関係」の解説
本表に掲載の繁体字や異体字には、下記の例のように字体、位置づけ、収録字の上で多くの不備が見られ、特に台湾、香港等の学校教育で規範とされている『常用国字標準字体表(常用國字標準字體表)』などの字体(「標準字」や「正体字」と呼び、中国で例示している「繁体字」と区別することもある)と異なる字を掲載していたり、字体が異なる字が例示されていない点は、『規範字と繁体字、異体字対照表』の説明文にある台湾、香港、マカオとの交流の便を図るための参考用としては、問題が多い。これらの多くは、『第一批異体字整理表』や『簡化字総表』から改善されないままの不備であり、台湾、香港等の教育省庁の資料を参照せずに作った結果である。下記の例は、共通する部品を含む字についてもほぼ同様の状況となっている。 台湾、香港の標準字ではない字体を掲載しているもの 0165「为」が「為」ではなく「爲」。 2796「谣」が「謠」ではなく「謡」(日本の「謡」とは1画違い) 台湾、香港の標準字でなく、日本の字体となっているもの 0522「产」が「產」ではなく「産」。(3画目と4画目の交差) 0650「壳」が「殼」ではなく「殻」。(6画目の一) 3285「颜」が「顏」ではなく「顔」。(3画目と4画目の交差) 1762「绝」、2872「赖」など、旁に「色」や「負」を含む字の上を「刀」ではなく「ク」と作っているもの。 簡体字が標準字と異なるが未記載。(Unicodeでも別コード) 0170「户」に対し「戶」 0426「吕」に対し「呂」 0508「争」に対し「爭」 0642「抛」に対し「拋」 0718「吴」に対し「吳」。(2922「蜈」はUnicodeで包摂。) 0764「秃」に対し「禿」 0790「囱」に対し「囪」 1037「卧」に対し「臥」 1806「换」に対し「換」。3744「奂」なども同様。 2129「剥」に対し「剝」 2201「黄」に対し「黃」。3213「横」なども同様。 2253「虚」に対し「虛」 2388「盗」に対し「盜」 2701「奥」に対し「奧」(3302「懊」はUnicodeで包摂。) 2757「温」に対し「溫」 4000「兖」に対し「兗」 4314「彦」に対し「彥」 Unicodeでは包摂されているが、簡体字が標準字と多少異なるもの。 0052「及」は3画(で日本と同じ)に対し標準字「及」は4画で、1画多い。(0431「吸」なども同様。) 1573「鬼」に対し標準字は「鬼」で、1画多い。 草冠は簡体字は3画の「艹」であるが、標準字は4画の「艹」 台湾、香港の標準字を異体字と記載するもの 0059「尸」に対し「屍」 0145「凶」に対し「兇」 0290「册」に対し「冊」 0428「吊」に対し「弔」 0537「污」に対し「汙」(台湾の場合。香港は「污」) 0568「异」に対し「異」 0577「奸」に対し「姦」 0864「汹」に対し「洶」 1685「恒」に対し「恆」 1770「艷(艳)」に対し「豔」 2367「猫」に対し「貓」 2375「减」に対し「減」 2839「携」に対し「攜」 3244「踪」に対し「蹤」 3290「潜」に対し「潛」 3947「牦」に対し「犛」 よく見られる異体字が掲載されていないもの 0438「回」の異体字「囘、囬」 1832「真」の異体字「眞」(3256「真」) 2871「概」の異体字(康煕字典体)「槪」 3075「熙」の異体字(康煕字典体)「煕」 2962「躲」に「朶」を含む異体字がなく、0497「朵」や1388「垛」と不統一。 多音、多義字の未整理、未記載。 0957「拓」に対する「搨」 2398「着」に対する「著」
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