古ウェールズ語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/13 06:33 UTC 版)
古ウェールズ語 |
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Hen Gymraeg | |
話される国 | ウェールズ |
消滅時期 | 12世紀初頭 |
言語系統 | |
表記体系 | ラテン文字 |
言語コード | |
ISO 639-2 | cel |
ISO 639-3 | owl |
古ウェールズ語(ウェールズ語名 Hen Gymraeg)は、西暦800年頃から12世紀初頭まで使われていたウェールズ語を指す呼称。それ以降から14世紀頃までのものは中期ウェールズ語として区別される[1]。ウェールズ語が他のブリソン諸語と違う性格を持ち始めたばかりのものは原始ウェールズ語とも呼ばれる[1]。
多くの文献が発見されており、時の紛争で戦死した戦士を悼む Y Gododdin が最古の詩とされ、600年頃の創作と推定されている(これはスコットランド人の創作という説もある[2])。
古ウェールズ語文
Surexit Memorandum
参考例として8世紀後半から9世紀に書かれたBook of St. Chad(参照en:Lichfield Gospels)中の、Surexit Memorandumを挙げる。これは6世紀から7世紀のものの複写と言われている。
原文
tutbulc filius liuit hagener tutri dierchi tir telih haioid ilau elcu filius gelhig haluidt iuguret amgucant pel amtanndi ho diued diprotant gener tutri o guir imguodant ir degion guragon tagc rodesit elcu guetig equs tres uache, tres uache nouidligi namin ir ni be cas igridu dimedichat guetig hit did braut grefiat guetig nis minn tutbulc hai cenetl in ois oisau
特徴
古ウェールズ語 | 現代ウェールズ語 |
---|---|
tir | tir |
lau | llaw |
diued | diwedd |
ir | yr, y |
nouid | newydd |
guetig | gwedy |
cas | cas |
hit | hyd |
did | dydd |
braut | brawd |
in ois oisou | yn oes oesoedd |
- いくつかの言葉はそのまま廃れたが、他の多くの言葉は現代ウェールズ語と余り相異ない[3]。
出典・脚注
古ウェールズ語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 01:39 UTC 版)
詳細は「古ウェールズ語」を参照 次の主な時代が古ウェールズ語(Hen Gymraeg、9世紀から11世紀)である。ウェールズとスコットランドの詩はこの言語形式で保存されてきた。ゲルマン人(英語版)とゲール人のブリテン植民が進むにつれて、ウェールズにおけるブリソン語話者はイングランド北部(カンブリア語圏)やイングランド南東部(コーンウォール語と呼ばれるようになる言語が話されていた)の話者から切り離され、これらの言語が分岐した。アネイリン(英語版)(Canu Aneirin、600年ごろ)の作品や『タリエシンの書(英語版)』(Canu Taliesin)はこの時代に書かれた。
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