南京梧桐樹事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/19 15:05 UTC 版)
南京市中心部には、20世紀中ごろに植樹したプラタナス等の街路樹があった。市民はアオギリ(梧桐樹)と誤認していた。マスコミもこの事件を南京梧桐樹事件と呼んでいる。2011年2月、南京市は地下鉄3号線と10号線建設のため、大行宮駅付近の長江路、太平北路一帯の49本のプラタナス等の街路樹が枝を切り、江寧区麒麟鎮の某苗圃に移植した。このことを一部の南京市民がインターネットで関心を示し、緑化を破壊する行為として抗議の意思を表明した。著名なスポーツ評論家の黄健翔、有名アナウンサーの孟非等も微博で譴責し、ただちにこの行為を停止するよう表明した。南京市のスポークスマンは、「移植するだけで伐採はしない。」「市民の誤解と怒りは理解できる。」と述べたが、根本的な問題については、言及を避けた。2011年3月14日、人々は、中山東路沿線の街路樹にグリーンリボンをつける「グリーンリボン行動」を起こし抗議した。3月15日、中国国民党立法委員の邱毅は、微博で「南京市が伐採をやめなければ、中央委員会で保護を求める。」と表明した。3月16日、邱毅は中央委員会で海峡両岸関係協会と海峡交流基金会を通じて南京市と協力することを提案した。3月18日、国務院台湾事務弁公室はプレスカンファレンスで南京市に対し、善処を求めた。3月19日午後、市民は南京図書館前で抗議集会を開いたが、警察との大規模な衝突は発生しなかった。3月20日、南京市副市長陸氷は、移植計画を全面的に停止して、市民の意見を募集し、さらに一歩進んだ建設計画を進めると発言し、事件は沈静化した。
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