南アフリカの政党制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/03 02:19 UTC 版)
「南アフリカ共和国の政党」の記事における「南アフリカの政党制」の解説
アパルトヘイト(人種隔離政策)廃止後の南アフリカでは、国民党とアフリカ民族会議が有力であったが、人口の大多数を占める黒人層の支持を得たアフリカ民族会議(ANC)が政権与党として存続しつづけ、結果として民主的ではあるがアフリカ民族会議が長期間、与党となる一党優位政党制と見なされる。また2004年総選挙の時は、7割近い得票で圧勝していたが、次回以降の選挙では経済停滞と高失業率を背景に得票率が低下し、2019年総選挙では57.50%と、6割を切っているが、全議席の約6割をANCが占めている。しかし、憲法改正の際、国会議員の3分の2以上の賛成が必要となるため、憲法改正させるためにアフリカ民族会議が他党との協力をしなければならなくなる可能性が高くなる。現在ではアフリカ民族会議以外の政党が政権を獲得する可能性は低いと観測される。しかしながら得票率低下が今後進んでいった場合、ANCは少数与党として政権運営をするか、他党と連立しなければならない状況になる可能性も高くなる。 主要政党としてANCの他、アパルトヘイトに反対していた白人リベラル政党を起源とする民主同盟(DA)、ジュリアス・マレマを初めANCを除名された人たちで2013年7月に結成された経済的解放の戦士(EFF)の3党が存在し、ANCは全人口の8割を占める黒人層の大部分、DAは白人層とカラード(混血の社会層)からそれぞれ強い支持を受けているが、EFFはANCと支持基盤が競合している。
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