医学分野への応用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 22:19 UTC 版)
医師は腐乱死体を観察するとき、数多くの疑問を持つ。バスは法医学的な調査を完了するための7つの問題があるとする。「バスは死因および死亡時刻を推定するためのガイドラインとして以下の質問を提示した。バスが問う質問は腐敗の特徴に関係している。死体が日なたと日陰のどちらにあったか、水に浸かっていたか、など。さらには死亡や死の直前に関する様々な段階についても尋ねている。これにより、法医学的に描写することができる」 死体の腐敗過程についてより深く理解するために、ボディファームでは死後の各段階を別個に分析する。医師はどの昆虫や気候が死体を最も早く腐敗させるか、また気温や昆虫の種類の違いによりどのように腐敗が進行するかを判断している。腐敗した死体に関する情報は、必ずしも死体そのものだけではなく、周りの土壌や植物にも含まれており、それは科学界にとっては重要な情報である。Bryantは「ボディファームで腐乱死体の周囲の土壌が重要であることが分かった。人体のタンパク質とバクテリアがどのように土壌へ分解、浸出するかを明らかにすることで、死亡時刻とその時の気候に関する疑問を推定する手がかりとなるだろう」と述べている 。 死体からの生じる物質は、やがて土壌に浸みこみ死体の痕跡を残すが、その痕跡は死体がどれだけの時間その場所に置かれていたかを推測する手がかりとなる。
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