天然または人工のヘアピンリボザイム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/13 06:33 UTC 版)
「ヘアピンリボザイム」の記事における「天然または人工のヘアピンリボザイム」の解説
天然のヘアピンリボザイムは3つの配列で同定されているだけである。 タバコ輪点ウイルスのサテライトRNA(sTRSV) chicory yellow mottle virusのサテライトRNA(sCYMV) アラビスモザイクウイルス(英語版)のサテライトRNA(sARMV) 分子のより詳細な実験的解析を行うために、人工的に改変したより小さなヘアピンリボザイムが開発されている。こうした改変は、自己プロセシング分子から無関係な部分を除去し、RNAプロセシング反応に必須な部分のみを取り出すために一般的に用いられる手法である。この過程によって、約50ヌクレオチドからなる最小触媒ドメイン(ミニマルヘアピンリボザイム)と14ヌクレオチドの基質が同定された。こうした人工的配列を用いることで、複数の基質分子の切断を触媒することができる、トランスに作用するリボザイムが開発された。こうした人工的改変によって、酵素の解析に生化学的手法を用いることができるようになり、リボザイム-基質複合体の必須の構造要素が同定され、病原性ウイルスの複製の防止や個々の遺伝子の機能の研究など、生物医学分野への応用が可能な改変リボザイムの開発が行われた。
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