化学製品への利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 15:14 UTC 版)
炭酸塩固定 二酸化炭素を炭酸塩として固定する手法。アルカリ土類金属であるカルシウム塩やマグネシウム塩を利用するものと、珪酸塩やアルミン酸塩の風化を促進させてこれを利用するものがある。 化学合成への利用 二酸化炭素を、他の物質の合成に利用して工業的に炭素固定する手法。二酸化炭素と水素を触媒反応させてメタノールやDMEなどを合成するものや、二酸化炭素とモノマーを共重合させるなどしてポリカーボネートなどの高分子を合成するものなどがある。 所要のエネルギーを再生可能エネルギーとすること、また生成物を燃料として使わないことが必要である。 しかし一方で原子力による熱化学水素製造(IS法)の進歩と天然ガス価格上昇により、CO2を排出せずに在来法並のコストで水から水素/酸素が供給できる目処が立ちつつある[要出典]が、水素は貯蔵運搬が困難なのでCO2を添加して反応熱も原子炉から供給してメタノール合成する研究が行われており、その場合は炭素固定に有効である。 二酸化炭素を超臨界状態とし、その性質を利用して炭酸ジメチル、ウレタン、ポリカーボネートなどの合成を行うものもあるが、これはエネルギー効率の面から有効とされている。 還元 二酸化炭素を還元する手法。電気化学的に行うものと、光触媒や錯体を利用した光学的還元とがある。電気化学的なものはエネルギー効率が悪いが、光学的なものは有効とされている。 バイオリアクターを利用する手法 バイオリアクターとなる生物を利用し、二酸化炭素を用いて有用な物質を生産させる手法。光合成を用いるものは有効とされるが、光合成を用いないものはまだ議論の途上にある。
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