動詞概念ではないもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 14:22 UTC 版)
「アラビア語の文法」の記事における「動詞概念ではないもの」の解説
「持つ」や「ある」といった所有や所在をあらわす動詞は英語でもhaveという動詞が使われる。しかしアラビア語では一般に「〜を持つ」という表現はしない。このため所在をあらわす前置詞 عند を用いて「〜は…にある」という表現をする。この表現方法では「私は持っている」は接続人称代名詞 ـي を語尾に付けて「 عندي 」となり、「私は事典を持っている」ならば「 الموسوعة عندي 」、つまり「事典は私のところにある」という言い回しをする。しかし口語ではhaveに相当する用い方をし、「 أنا عندي الموسوعة 」ということも多い。 なお、「持つ」に相当する動詞がないというわけではない。これにあたる語としては ملك があり、字義としては「今まさに持っている」という意味合いになる。具体例を示すのであれば、自動車は、たとえ乗ってきて降りて、今まさに目の前にあったとしても「持っている」とは言えない。これは前置詞 عند である。一方、その自動車の免許証は「今まさに持っていなければならない」ものであろう。この場合は動詞 ملك が使える。家に置き忘れているが免許自体は取得している、というならば عند になる。 また、حمل という動詞もある。字義は「持っていく」「連れて行く」という意味に傾き、これは عند とも ملك とも異なる。約束していた本を持っているかどうか尋ねるような場面で使われる。
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