勅法彙纂
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『勅法彙纂』(ちょくほういさん、Codex constitutionum)または『ユスティニアヌス法典』(Codex Justinianus)は、ハドリアヌスからユスティニアヌス時代までの勅法を集大成した法典である。基本的には、既存法典である、『グレゴリウス法典(英語版)』(290年代に成立、130年代以降の勅法を含む))、『ヘルモゲニウス法典(英語版)』(290年代に成立)、『テオドシウス法典』(438年)を体系化し簡素化したもの。 ユスティニアヌス帝が528年2月13日の勅法によってトリボニアヌスをはじめとする10人に命じ、従前の勅法を集成させたのが『旧勅法彙纂』 (Codex vetus) であり、529年4月7日に公布され、同16日より施行された。『旧勅法彙纂』は現存せず、その一部がパピルス文書の形で伝来しているにすぎない。 『旧勅法彙纂』が完成した529年以降、新しい勅法が発せられていたし、『学説彙纂』や『法学提要』の完成によって、『旧勅法彙纂』を訂正する必要が出てきた。そこでユスティニアヌスは改めてトリボニアヌスに勅法の集成を命じた。この結果、完成したのが、『勅法彙纂』 (Codex repetitae praelectionis) である。全12巻。534年11月16日に発布され、同年12月29日より施行された。現存しているのは、この改訂版である。
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