註釈学派とは? わかりやすく解説

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註釈学派

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/28 15:42 UTC 版)

註釈学派(ちゅうしゃくがくは、ドイツ語: Glossatoren)とは、11世紀から13世紀にかけて、古代ローマ法(とくにその集大成であるユスティニアヌス法典など)の主要文言に註釈をつけて解釈を行った法学者の一派。中心地はボローニャで、そのためまたの名をボローニャ学派とも呼ばれる。同様にその学説はイタリア学風とも呼ばれる。

富井政章梅謙次郎が学んだフランス法の註釈学派は註釈学派 (フランス法)の項を参照。

解説

開祖はイルネリウス(Irnerius)で、彼らの研究成果の集大成である『標準註釈』(Glossa Ordinaria)はアックルシウス英語版(Accursius)の手によるものである。

スコラ学を背景にユスティニアヌス帝によるローマ法大全を「書かれた理性」(ratio scripta)としてあたかも聖書のように絶対・完全無欠なものとみなして現在の法哲学のベースとなる哲学体系を確立した。

有名な学者としては、ブルガールス・デ・ブルガリニス英語版(Bulgarus de Bulgarinis)、マルティーヌス・ゴシア英語版(Martinus Gosia)、ヤコブス(Jacobus de Boragine)、フーゴ(Hugo de Porta Ravennate)の「法の百合」と称されたボローニャの四博士英語版 (quattor doctores) がいる。また、次世代の学者にはヨハンネス・バッシアーヌス英語版(Johannes Bassianus)と、その弟子であるアーゾ・ポルティウス英語版(Azo Portius)がいるが、アーゾの『勅法彙纂集成』は実務を支配し、「アーゾを持たざる者は法廷に行くべからず」とまで言われた。

参考文献

  • ウルリッヒ・マンテ著・田中実・瀧澤栄治訳『ローマ法の歴史』(ミネルヴァ書房)
  • ピーター・スタイン著・屋敷二郎監訳『ローマ法とヨーロッパ』(ミネルヴァ書房)

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