労働価値説とは? わかりやすく解説

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ろうどうかち‐せつ〔ラウドウカチ‐〕【労働価値説】

読み方:ろうどうかちせつ

商品価値は、その商品生産するための社会的必要労働時間によって決定されるとする価値理論英国ペティ始まり、スミス・リカードを経てマルクスによって完成された。


労働価値説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 03:56 UTC 版)

労働価値説(ろうどうかちせつ、labour theory of value)とは、人間の労働価値を生み、労働が商品の価値を決めるという理論。アダム・スミスデヴィッド・リカードを中心とする古典派経済学の基本理論として発展し、カール・マルクスに受け継がれた。労働価値論とも言われる。


  1. ^ カール・マルクス『経済学批判』、大月書店〈国民文庫〉、1966年、58-59ページ
  2. ^ ウィリアム・ペティ『租税貢納論』、大内兵衛・松川七郎訳、岩波書店〈岩波文庫〉、1952年、89-90ページ
  3. ^ ウィリアム・ペティ『租税貢納論』、大内兵衛・松川七郎訳、岩波書店〈岩波文庫〉、1952年、79ページ
  4. ^ アダム・スミス『国富論』大河内一男監訳、中央公論社〈中公文庫〉、1978年、53ページ
  5. ^ リカードウ『経済学および課税の原理』、羽鳥卓也・吉澤芳樹訳、岩波書店〈岩波文庫〉、1987年、20-21ページ
  6. ^ アダム・スミス『国富論』大河内一男監訳、中央公論社〈中公文庫〉、1978年、52ページ
  7. ^ アダム・スミス『国富論』大河内一男監訳、中央公論社〈中公文庫〉、1978年、52ページ
  8. ^ アダム・スミス『国富論』大河内一男監訳、中央公論社〈中公文庫〉、1978年、第1編第6章
  9. ^ リカードウ『経済学および課税の原理』、羽鳥卓也・吉澤芳樹訳、岩波書店〈岩波文庫〉、第1章第1節
  10. ^ リカードウ『経済学および課税の原理』、羽鳥卓也・吉澤芳樹訳、岩波書店〈岩波文庫〉、第1章第2節
  11. ^ リカードウ『経済学および課税の原理』、羽鳥卓也・吉澤芳樹訳、岩波書店〈岩波文庫〉、第1章第4節
  12. ^ カール・マルクス『賃金、価格、利潤』、土屋保男訳、大月書店〈国民文庫〉、1965年
  13. ^ カール・マルクス『資本論(1)』、岡崎次郎訳、大月書店〈国民文庫〉、1972年、第1部第5-6章
  14. ^ カール・マルクス『資本論(6)』、岡崎次郎訳、大月書店〈国民文庫〉、1972年、第3部第9章
  15. ^ ベーム=バーヴェルク『マルクス体系の終結』、木本幸造訳、未來社、1969年
  16. ^ カール・マルクス『資本論(8)』、岡崎次郎訳、大月書店〈国民文庫〉、1972年、第3部第45章


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労働価値説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/01 13:58 UTC 版)

価値」の記事における「労働価値説」の解説

詳細は「労働価値説」を参照 人間労働価値を生み、その労働商品価値決めるという説。アダム・スミスデヴィッド・リカード中心とする古典派経済学考えられカール・マルクス受け継がれた。

※この「労働価値説」の解説は、「価値」の解説の一部です。
「労働価値説」を含む「価値」の記事については、「価値」の概要を参照ください。


労働価値説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 04:04 UTC 版)

マルクス経済学」の記事における「労働価値説」の解説

マルクスによれば商品二つ価値、すなわち消費することによって直接人間役に立つ(消費者精神的肉体的欲求満たす)という意味での使用価値 (use-value)、(つまり有用性他の商品交換可能であるという意味での、交換可能な他の商品との量的比率表される交換価値 (exchange-value) を持つ。なお、貨幣(money)の一定量として表現され交換価値価格 (price) である(貨幣については後述する)。この交換価値または価格本質が、価値である。 商品生産社会においては、(存在する場合には貨幣媒介として)二つ商品交換される際には、等価交換原則となる。すなわち、人々交換される二つ商品等し価値となるよう意識し、これが商品交換規制する。したがって価値とは、商品生産社会必然的に発生する社会的観念である。 では、二商品等価であるとは、何を基準として測られるのか。言い換えれば価値実体は何か。それは商品生産費やした労働の量、しかも、使用価値生産するための労働具体性捨象した、単なる人間労働力支出としての抽象的人間労働の量である。この量は、客観的にその商品生産するのに社会的平均的に必要な労働時間によって測られる。マルクス経済学は、商品価値は、商品生産必要な労働量によって客観的に決まるとする労働価値説を古典派経済学から継承している。 商品価値は、物としての商品にあらかじめ備わる属性ではない。物としての商品価値があらかじめ備わっているという考えが、マルクス批判した商品物神性である。マルクス経済学で扱う価値とは、物が商品として社会的に取り扱われたときに、社会から受け取属性である。例えば、ここにトマトがあり、これが商品として300円で販売されれば、それは300分の交換価値をもつ商品であると証明される。しかし、同じトマト自家生産されて自分の家食卓消費対象として並んでいれば、本人自己満足としての使用価値しか生ぜず、それは商品でもなく、従って経済的価値交換価値)をもたない。さらにいえば、300円でトマト買えても、トマト300円は買えない。この理由として、マルクスは、300円の価値のない物を300円で販売しているからであり、この差を搾取としている。その比を剰余価値率という。この理屈から、旧ソ連では憲法で「あらゆる形態における搾取禁止」を謳っていた。 また、マルクス経済学では、価値貨幣ではない。発展した商品生産社会では、すべての商品価値貨幣一定量によって表現されるが、このことは価値貨幣意味しないたしかに貨幣いかなる商品とも交換可能であり、すべての商品価値表現できる一般的等価物である。ここから貨幣そのもの価値である、とする観念生まれる(貨幣物神性)。 マルクスによる貨幣説明は、こうである。すなわち、どの商品も、自分価値単独表現することはできず、等価関係におかれた他の商品使用価値量でしか表現できない。そして、ある商品使用価値でもって、他のすべての商品価値表現するとき、この特殊な役割商品貨幣となり、貨幣役割をする商品には、他のすべての商品との交換可能性与えられる。したがって貨幣とは、社会の諸商品価値統一的に表現するために、ある商品与えられ一般的等価としての役割である。歴史的には、金 (gold) が貨幣役割担ってきた。貨幣一般的等価物の役割与えて貨幣使用価値量(金ならばその重量でもって、他のすべての商品価値表現させ、価格表現可能にさせるのは、商品生産社会である。したがって貨幣社会的産物である。 マルクス経済学における商品価値とは、商品生産社会必然的に発生する社会的観念である。等価交換基準となる価値という社会的観念存在は、商品生産必要な労働量によって、商品交換価値または価格変動規制されることを意味する。これが価値法則である。貨幣商品使用価値一定量として、商品価格として表現されるところの価値直接には目に見え価格として現象しながらも、価格変動規制する法則としての価値、これがマルクス経済学における価値である。 このようにマルクス経済学では、近代経済学違い価値価格厳密に区別し価値から貨幣価格説明する

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