功績・後世の評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 06:23 UTC 版)
Space.com(英語版)の記事によれば、フェリセットの宇宙飛行は、米ソに次ぐ世界3番目の宇宙開発機関としてフランス国立宇宙研究センター(CNES)を設立したばかりだったフランスが宇宙開発競争に身を投じる上で重要な転機となったとされる。 1997年、フェリセットや他の宇宙に行った動物を記念した郵便切手がチャドで発行され、また1999年にはニジェールでも同様の切手が発行された。一方で、フェリセットを記念した切手の中には、彼女を「フェリックス」(Félix)という名のオス猫であると誤認しているものがあったという。 前述したライカやハムなど、宇宙に行った動物の中には英雄として扱われた者もいる。その一方、50年以上の間、フェリセットを記念するものはほとんど残されておらず、その功績は十分に評価されていなかった。こうした状況を是正し彼女に正当な社会的評価を与えるため、2017年に広告代理店Anomaly(英語版)のクリエイティブ・ディレクター、マシュー・サージ・ガイ(Matthew Serge Guy)が、彼女の科学への貢献を記念した銅像を建てるためのクラウドファンディング活動をKickstarterで開始した。当初の予定では、クラウドファンディングが成功した場合、銅像は彼女の故郷であるパリに建てられる予定であった。 2018年4月時点で、1,141人の支援者が総額43,323ポンドをこの計画に出資しており、目標金額として設定された40,000ポンドをすでに上回っていた。2018年10月には銅像の設置場所について検討を行っていた。 2019年4月、ガイは、銅像をストラスブールにある国際宇宙大学に設置することを発表した。像は2019年12月18日、国際宇宙大学の宇宙科学修士プログラム設立25周年記念行事の中で公開された。像は高さ5フィート(1.5m)で、「地球の上に座り、かつて旅した大空を見上げている」フェリセットを描写している。ガイはKickstarterで「私が一本の動画を投稿した結果がこのようになったことを考えると信じられない。インターネットは時として良い場所なんだ」と述べた。
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