出雲振根
出雲振根
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 22:55 UTC 版)
あるとき、御間城天皇は出雲の宮に治められている神宝を見たいと使者を送った。神宝を管理する出雲振根は筑紫国に行って留守だったが、弟の飯入根が代わりに神宝を献上した。筑紫から帰ってきた出雲振根はなぜあっさりと神宝を渡してしまったのかと怒った。年月を経ても出雲振根の怒りは増すばかりだった。出雲振根は果し合いをするべく飯入根を淵に呼び出した。出雲振根は「水がきれいだ。まず体を清めよう」と言い、二人は服と刀を脱いで水に入った。出雲振根は先に上がって密かに作った真剣そっくりの木刀と弟の真剣をすり替えた。そして果し合いが始まったが飯入根が剣を抜こうとしても抜けない。剣の形をしただけの木なのだから当然である。出雲振根は容赦なく弟を斬り殺した。そこで世の人たちは歌を詠んだ。 「や雲立つ 出雲梟帥が 佩ける太刀 黒葛多巻き さ身無しに あはれ」 なお、この話は『古事記』で倭建命が出雲建を討つ話と酷似している。
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