冒曼の敵対人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/29 09:15 UTC 版)
鞮頓(ダイトツ) 匈奴の屠各種の族長(大人)で、冒曼とテノの実父。顔は冒曼と似ている。とても冷酷かつ卑怯で、目的のためには平気で家族を殺すこともいとわない性格である。捍蛭種との同盟のため、赤沙種の第一夫人テシクと二人の子供である冒曼とテノに毒を盛った料理を食べさせようとし、テシクを間接的に殺害した。冒曼とテノが生き残った際にはその生存に目を向け、冒曼がハギルの忠実な戦者になるといったにもかかわらず、2人に食糧を分け与えずに飢え死にさせようとしたり、冒曼が初陣の際にはその殺害も計画していた。その理由は、冒曼が自身の血を濃く引き継いでおり、「いずれ自分を殺す」と意味深な発言をしていたことからもわかるように、その存在に脅威を感じていたためである。 テノがハギルともめて死んだ際にも、彼は冒曼が顔の左半分の皮膚をはがされている間にこのことを気付くまで教えず、「テノがハギルの女になれば、赤沙との裏の盟約になったかもしれない」「使い道のない娘だった」などと言い放った。しかし、これが冒曼の逆鱗に触れ惨殺された。テノ同様に後の単于に大きな影響を与えた人物である。 ハギル 冒曼の義弟(異母弟)。母親のハバンは捍蛭種で鞮頓の第二夫人であったが、捍蛭種との同盟のために父・ダイトツによって跡目に指名される。幼年時代から母親と同じ顔つきをしていたが、年月が過ぎて次第に肥満した容貌となり、ダイトツと同じく心も性格も悪くなっていった。テノに目をつけ、手籠めにしようとしたが失敗し、逆に自害させてしまう。そのため、これに激怒した冒曼に敗れ、母親の首を踏まされた挙句に目を潰した上で右腕と右脚を切り落とされ、狼の群の前に放置された。 父の威光を浴びて育ち、それを笠に着、口先と態度は大きいが、実際には小心者で武力も低いことが示唆されている。側近達を並べて圧力をかけ、テノを手籠めにしようとして反撃にあい、短刀を奪われ傷つけられたときも自分の手で報復できず、さらには側近達と母ハバンが斬首された時にも冒曼に立ち向かえず萎縮しているなど、自分一人では何も出来ない暗愚な人物である。 デグメ 捍蛭種の大人。ハギルの母方の祖父。同じように冒曼に敗れ、ゼントツの槍の先端に首が掲げられていた。この時点で捍蛭種族は絶滅した。
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