再定義と値引き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 21:25 UTC 版)
再定義とは、我々が意図的に(かつ無意識的に)物事を我々の望むように歪める時の、現実の曲解である。これゆえ、もしある人が「冷たく厳しい世界に対して一人で生きていかなければならない」といった脚本を持っているならば、他人の優しさと労わってくれる状況を、「操作によって何かを奪うのではないか」と再定義しているかもしれない。 値引き(ディスカウント)とは「問題解決に関連する情報を気が付かずに無視すること」と定義される。自分の持つ脚本と矛盾する状況を、自分では気づかずに認知から抹消することである。何かをその価値より悪く受け止めるものである。したがって、A(Adult)の「今-ここ」での実際の問題を解決するという試みではないような代替的な反応を与えることや、証拠となるものをみないことは、彼らの脚本に矛盾するものであろう。値引きは、以下のようなものを含んでいる:受身(無気力)、過剰適合、不安、自意識の低下、怒り、暴力。 値引きとネガティブなストロークの違いを、以下に例で示す。 例1: ストローク「あなたはその単語を間違えた。」 値引き「あなたはちゃんと単語を書けないのですね。」 例2: ストローク「あなたがそうすると、私は嫌な気分になる。」 値引き「あなたはそうやって、私の気分を悪くさせる。」 ストロークと違い、値引きをされた場合には建設的な行動に移ることができない。値引き自体が現実を湾曲しているため、その可能性を持たないからである。
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