内蔵データレコーダ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 02:14 UTC 版)
「MZ (コンピュータ)」の記事における「内蔵データレコーダ」の解説
MZシリーズの内蔵データレコーダは、専用に周辺回路が設計されていることもあり、競合製品のデータレコーダよりも高い信頼性を確保していた他、読み書きの速度も競合製品の平均的な速度よりも高速に設定されていた。記録されるデータはソフトウェア制御によるPWM変調で、同じデータの書き込みを繰り返し二回記録する。データの読み込みが失敗した場合は、二度目に記録したデータの読み込むを試みるようになっている。このフォーマットは速度の差はあるものの引き継がれた。また、ハードウェアでは、その機種の標準速度を基準に調整されているものの、ソフトウェアによって波形は生成されるため、ソフトウェアによってある程度の記録速度の調整を行うことが可能であった。 MZ-80Bではソフトウェアでも頭出しやデッキオープン、早送り、巻き戻し等の制御が可能になった。この電磁制御のデータレコーダは別部署からリリースされたX1でも標準の内蔵デバイスとして採用された。また、MZ-2500では録再ヘッドがステレオ仕様になり、片方にデータ、片方に音声を記録し、ロードしながら音声を再生、本体側から音声を頭出しし、再生するなどの利用も可能になった。この信頼性と高速性を持つデータレコーダに加え、他社の競合製品と比較し、純正FDDの標準価格が高価であることも手伝い、フロッピーディスクの標準搭載への対応が遅れる遠因となった。
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