内臓反射
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 02:56 UTC 版)
内臓反射は恒常性の維持、全身の活動性の調節に役立つ。内臓反射を司る自律神経系は交感神経系と副交感神経系に分けられるが、大まかに言って交感神経系が働くと盛んな活動に適した状態が導かれ、副交感神経系が働くと休息に適した状態が導かれる。内臓反射は常に起こっており生存に不可欠なものが多い。また、反射を起こす刺激、それによって起こる反応を独立して取り出すことが難しい。これらのことから、内臓反射は反射の文脈で語られることが少なく、自律神経系の活動として説明されることが多い。たとえば急に寒い場所に出ると、心拍数と呼吸数が増え、末梢の血管が収縮し、立毛筋が収縮する。これらは自律神経系が働いた結果だが、どこで受容された寒さ刺激がどの反応を起こすかは明瞭でないし、寒さ以外の様々な要因に影響されやすい。一方、次に挙げる動眼神経を介した反射は、自律神経が関わっているが刺激と反応にかなり明瞭な対応が見られる。 心臓反射 対光反射 光が目に入ると瞳孔が収縮する。 近見反射 眼球運動反射 輻輳反射 毛様体脊髄反射 眼球心臓反射(アシュネル反射) 眼球を圧迫すると徐脈が起こる。 調節反射 見ているものが近づくとレンズが厚くなってピントを合わせる。 頚動脈洞反射(ツェルマク・ヘーリング反射) 圧発汗反射 肺・迷走神経反射(肺伸展受容反射、ヘーリング・ブロイウェル反射) クッシング反射(クッシング徴候、クッシング兆候、クッシング現象) ベインブリッジ反射 ファーガソン反射
※この「内臓反射」の解説は、「反射 (生物学)」の解説の一部です。
「内臓反射」を含む「反射 (生物学)」の記事については、「反射 (生物学)」の概要を参照ください。
- 内臓反射のページへのリンク