内紛の発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/27 03:01 UTC 版)
「ベルシステム24事件」の記事における「内紛の発生」の解説
CSKは、そのグループ企業とあわせてベルシステム24の発行済株式の約41.2%を保有し、ベルシステム24を連結対象子会社としていた。またCSKの代表取締役青園雅紘が平成14年8月よりベルシステム24の社外取締役となり、その経営に参与していた。この際、CSK側はベルシステム24の5名の取締役の内3名の派遣あるいは監査役の派遣を申入れたが、ベルシステム24の代表取締役である園山征夫がこれを拒否し、結局5名の内青園1名のみがCSKから派遣されることになったという経緯があった。 平成16年初頭から、CSKはベルシステム24の成長率が低いことを問題視し、青園を通じてベルシステム24に対し成長戦略の提出などを要求するようになった。しかしベルシステム24はこれに答えず、また後に示された成長戦略に対してもCSKは満足しなかった。そこでCSKは、平成16年6月18日、かねてよりベルシステム24側に通告してあったとおり、株主提案として、取締役7名の内4名、および監査役2名の内1名にCSK側の人間を選任するよう提案した。ベルシステム24側はこれに反発し、7月2日に交渉が行われたが、CSKは自らの主張を譲らず、実らなかった。 交渉に失敗したベルシステム24側は、「重要事業計画」に関する決定などを議案とする臨時取締役会を招集し、その招集通知は7月16日にベルシステム24の取締役でもある青園に到達した。青園はこの重要事業計画なるものについては初耳であったので、その具体的内容につき園山に問い合わせたが、回答はなかった。そして7月20日、その取締役会の席で、ベルシステム24がソフトバンクBBとの業務提携を検討していることが明らかにされた。その事業計画の一内容として、本件で焦点となる、NPIホールディングス(日興プリンシパル・インベストメンツの100%子会社)への新株発行が含まれていた。事業計画は、その日の取締役会において、3対2の多数で可決・承認された。 また、同日の取締役会において、8月下旬に予定されていた定時株主総会における議決権の基準日は8月6日とすることを、やはり3対2の多数で決議した。NPIホールディングスに対する新株発行は8月5日に予定されており、これはその翌日であった。ベルシステム24は7月21日に、議決権の基準日と新株発行につき日本経済新聞に公告した。
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