公式文献報道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 16:43 UTC 版)
北朝鮮の放送業界用語で言う「公式文献報道」とは、政府・軍関係の声明や外交関連の声明を報道することを指す。公式文献報道においては、内向きには国民を喚起統制する内容や、外向きには敵国を強い口調で罵倒する内容などが多いため、口語丁寧表現の「〜ムニダ(〜スムニダ)」(〜でございます)を用いず、しばしば「〜ハヨッタ」(〜した)、「〜イダ」(〜だ)などの強い印象を受ける文語表現をあえて多用し、非常に威圧的ないし恫喝的な態度でニュースを読み上げる。 例えば、板門店で開催されていた南北実務者協議が、1994年3月19日に北朝鮮側代表の「ソウルは遠くない。戦争が始まればソウルは火の海になる」との発言をもって決裂した時には、『ソウルは火の海になる』という言葉を、彼女がそのままおどろおどろしく読み上げて報道したのが有名である。 日本の小泉純一郎内閣が2006年7月5日の安全保障会議において、貨客船万景峰92号の日本への入港禁止措置を決定した際には「日本当局は、最大規模の治安兵力と手段を動員して、ものものしい殺伐とした雰囲気を作り出したことにより、ついに船の入港を困難にした」と、絶叫調で読み上げた。
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