全圧球型格納方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 02:58 UTC 版)
1964年にオブリッヒハイム原子力発電所(英語版、ドイツ語版)で西ドイツ最初のPWRが建設されて以来、同国のPWRは全圧球型格納方式と呼ばれるタイプで建設されてきた。これは日本が導入してきたウェスティングハウス・エレクトリック社(WH社)製PWRの円筒形原子炉容器と異なり、球型の格納容器底部に原子炉本体を配置し、その両脇上部に蒸気発生器を2器並列に配置した構造となっている。この格納容器に蒸気発生器の他、再循環ループ1次系の全体と2次系の所要コンポーネントを収容している。特徴的なのは、使用済み燃料プールも格納容器の内部に配置されていることである。外部との接続部分は隔離弁、ベンチレーションダンパ、エアロックが2重化されている。。格納容器内に使用済み燃料プールを配置したことで、産業界側の燃料装荷を迅速に実施したいという要求と、燃料の取扱いが格納容器内に限定されたことによる安全性の向上を同時に実現している。 球形格納容器の周囲は半球形のコンクリート壁で覆われており、コンクリート壁と格納容器の間のアニュラス部と呼ばれる空間を負圧にすることで外部への放射性物質漏洩対策の一助としている。外側のコンクリート壁の厚さは最大1.8mである。
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