全体と地域ごとの傾向
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/20 17:21 UTC 版)
「世界飢餓指数」の記事における「全体と地域ごとの傾向」の解説
2009年の世界飢餓指数報告書には、世界の国と地域の飢餓状況が、1990年以降どのように変化していったかが示されている。世界平均では、世界飢餓指数は20点から15.2点へと、約25%減少した。ただしこの傾向があるにも拘らず、世界の飢餓対策は滞っており、飢餓解消となるには程遠い。この世界平均の傾向は、ある特定の国や地域で起こっている深刻な事態を覆い隠している。というのも、未だ29の国のレベルが「警告レベルの飢えあり」または「緊急警告レベルの飢えあり」の状態だからである。地域差を見てみると、近東や北アフリカでは32%もの減少が見られるのに対し、南アジアでは25%、ブラックアフリカ(南部アフリカ)では13%の減少に留まっている。東南アジアとラテンアメリカでは点数が40%も減少しており、特に好調だった。 ブラックアフリカと南アジアでは点数自体も高く、それぞれ22.1点、23.0点である。ただし、両者の高得点は理由が異なる。南アジアでは、5歳未満の体重不足の状況が深刻である。その背景として、栄養状況の悪さと、母親の教養不足が挙げられている。ブラックアフリカでは乳幼児死亡率が高く、その背景にはカロリー不足の人々が多いことが挙げられている。
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