全人代、地方党大会との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 20:44 UTC 版)
「中国共産党全国代表大会」の記事における「全人代、地方党大会との関係」の解説
中国共産党全国代表大会は党の最高機関であり、国家の最高機関である全国人民代表大会(全人代)とは別物である。全人代は共産党員でなくとも選ばれることがあるが、中共党大会よりも権限が小さく、中国共産党の提案を否決することは無い。2008年現在、中国のナンバー1は党機関トップの党総書記、ナンバー2は国家機関トップの全人代常務委員長、ナンバー3は行政機関トップの国務院総理と見られている。 一方、中国共産党地方各級代表大会、略称「省(市、区、県)党大会」とそこで選挙される委員会(中国共産党地方各級委員会、略称党委)は、地方の指導機関である。各級委員会の選挙は無記名で行われる。各級委員会は実施した政策を、所属する地方各級大会に報告する義務を負う。省、自治区、直轄市、地級市、自治州の委員会は任期5年で、委員と委員候補には5年以上の党歴が必要である。県、旗、自治県、県級市の委員会は任期5年で、委員と委員候補には3年以上の党歴が必要である。ただし地方各級大会は必ずしも定期には行われないため、委員会の任期もまちまちである。中国共産党地方各級委員会全体会議は、年に少なくとも2度開かれる。地方各級委員会は上級党組織の指示あるいは地方各級大会の決議事項を実施し、地方の政策を指導し、上級の党委員会にその成果を報告する義務を負う。党の地方各級委員会全体会議は、常務委員会、書記、副書記を選挙し、その結果を上級の党委員会に報告する。 中国共産党の組織原則は民主集中制であり、各党員は党組織に服従し、少数派は多数派に服従し、下級組織は上級組織に服従し、党の各組織と党員は党全国代表大会と中央委員会に服従する義務を負う(党規約第十条)。もし上級組織の指示が下級組織の実情に合わない場合は、指示の訂正を要求することができる。もっとも、上級組織が指示を変えない場合には、下級組織はその指示に従わなければならず、不満を表明することも許されない。ただし、上級組織の再決定に納得できない場合には、さらに上の組織に報告することができる。下級組織が新しい組織を設けたり、組織を廃止したりする場合には、上級組織の承諾が必要である。 ただし、全国に影響する重大な政策問題に関しては、党中央のみに決定権がある。
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