保護問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/26 08:58 UTC 版)
IUCNは、ラッコにとって大きく脅威となるのは、石油汚染 (Oil spill) 、シャチによる捕食、密猟、漁業の影響であると分析している。漁具に巻き込まれると、溺れることもある。たとえ悪意が無くても、人が近くから観察することがストレスとなることもある。ラッコにとって最も大きな脅威は石油流出である。ラッコは体温を毛皮で保っている。毛皮が油で濡れると毛の間の空気が抜けてしまうので、低体温症になって死んでしまう。毛づくろいをしたり海水を飲んだりした際に体内に油が吸収されると、肝臓、腎臓、肺も損傷を受ける。 ラッコの行動範囲は狭いため、カリフォルニア、ワシントン、ブリティッシュコロンビア州などで大きな石油流出事故が発生すると、壊滅的な被害をもたらす。これらの地域での石油流出防止とラッコ救済の準備をすることが、ラッコの個体数や生息範囲を増やすのに非常に重要である。 海洋保護地域 (Marine Protected Area) は、不法投棄や石油採掘が禁止されているため、ラッコの良好な生息地となっている。モントレー湾国立動物保護地区 (Monterey Bay National Marine Sanctuary) には1,200以上、オリンピック海岸国立海洋保護区 (Olympic Coast National Marine Sanctuary) には500以上が生息している。
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