使用するフォントに依存する場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 14:07 UTC 版)
「機種依存文字」の記事における「使用するフォントに依存する場合」の解説
使用するフォントの相違によって、テキストデータ中の特定の文字が意図しない字形として表示されたり、全く表示・印刷できなくなる場合もある。 かつてオペレーティングシステムごとに標準規格の未定義コードポイントなどに独自の文字を定義していたが、オープン化によって共通の文字集合を利用するようになると既存のテキストの一部の文字が全く表示・印刷できない事態が発生する。たとえばUnicodeに対応した結果、標準規格になかった文字がUnicodeに収録されず、表示・印刷ともできなくなる。 標準規格の私用領域(いわゆる外字の領域)を用いて特定の処理系やアプリケーションのための文字や字形を表現したため、異なるシステムでは異なる文字として表示される。たとえば、マイクロソフトの韓国語版WindowsではUHCからUnicodeへのマッピングに際して古ハングルなどの字形を私用領域に割り当てていたが、私用領域を別の用途に使っているシステムでは正しく表示できない。 文字コード規格の改訂によって、例示字形があらためられたもの。たとえば、JIS X 0208の第2次規格(1983年)では複数の異体字関係にある文字同士のコードポイントが入れ替えられた。またJIS X 0213の第2次規格(2004年)では一部の文字の例示字形が印刷標準字体にあらためられた。いずれも、テキストデータとフォントの双方で前提とする規格を一致させなければ意図した表示にならない。 フォント製造者の実装によって異なる字形が表示されるもの。例として円記号問題がある。OpenTypeのfont-feature-settingsタグを使用した字形変更でもこうした例は見られる。たとえば、数字の「0」をベースにした字形変更をこのタグで表示する場合、同じ値を指定してもフォントによって表示される文字が異なることがある。
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