作品に関するトリビア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/15 05:04 UTC 版)
柴田は活動初期にはアシスタントを持っていなかったため、友人・和田慎二が『紅い牙』シリーズの初期作品をアシストしている。これが、後年に和田の『超少女明日香』シリーズでランが明日香と共闘する読み切り作品が描かれる契機になったと見られる。 第4編『タロン・闇に舞うタカ』の後、『紅い牙』シリーズの作品がマーガレット誌上に掲載される予定だったが、柴田の緊急入院により作品は未完・幻の作品となった。 1970年代から1980年代初頭、SFは少女漫画にそぐわないものと考えられていたため、柴田の作品はアイディア段階でボツになることが多かった。柴田が『花とゆめ』誌に移るとSFに理解を示す編集者が担当になり、『盗まれたハネムーン』が読者投票で高評価を得たことから、同誌での『紅い牙』シリーズの掲載が決まった。なお、この担当編集者が「久保」のモデルとなった。 第7編『ブルー・ソネット』は、元々6回までの連載予定だった。柴田曰く「それまでの読み切り作品でさんざん頁不足で悩み苦しんだ反動が一気に出てしまったみたいで、話がふくらむ一方」で、連載途中で予定回数におさまらないことが担当編集者の知るところとなったが、本作品に対する読者の反応が悪くなかったため、最終回まで5年以上にわたり連載された。 『ブルー・ソネット』の終盤、柴田はソネットが自ら腹を切る死に様を描きたかったが、連載終了までの頁数が足りず、断念した。そのため、『花とゆめコミックス』収録時と白泉社『完全版 紅い牙』収録時に、それぞれの終盤が描き直されている。また、バードがランではなくソネットと運命を共にするラストシーンに読者の感想は賛否両論となり、ランへの同情と怒りの声も多かったという。
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