体液の組成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/03 16:44 UTC 版)
細胞内液は細胞質基質として、生命活動の基本となるさまざまな代謝の場となる。その組成は細胞の種類によってさまざまであるが、電解質に関しては陽イオンとしてカリウムイオン、陰イオンとしてリン酸イオンとタンパク質が多い。 一方、細胞外液は細胞が生きるための環境である。陽イオンとしてナトリウムイオン、陰イオンとして塩化物イオンが多く含まれ、ほぼ0.9%の食塩水である(生理的食塩水)。これは、生命が生まれた当時の海の環境を体の中に持ち込んだものとみなせるため、内部環境とも呼ばれる。 これらの電解質バランスは一定に保たれ、細胞の浸透圧が維持されている。またその濃度勾配は、神経細胞の興奮や筋肉の収縮などの際に活動電位を生じさせるために必要となる。 様々な動物の体液中イオン組成 (mM)種NaKCaMgClSO4PO4イオン強度(μ)ミズクラゲ 454 10.2 9.7 51 554 14.6 0.68 ウロコムシ 456 12.3 10.1 51.7 538 26.5 0.68 イガイ 502 12.5 12.5 55.6 585 29.2 0.75 ミドリガニ 468 12.1 17.5 23.6 524 0.54 アメリカザリガニ 146 3.9 8.1 4.3 139 0.17 メクラウナギ 544 7.7 5.4 10.4 540 4.4 1.5 0.77 ヤツメウナギ 139 6.2 2.6 1.9 113 0.9 1.3 0.16 サメ 254 8.0 5.0 2.5 255 2.0 0.29 マグロ 188 9.8 3.9 167 2.0 0.16 マス 101 6.2 2.5 1.4 140 0.4 1.2 0.15 ニワトリ 154 6.0 2.5 2.3 122 0.7-1.5 0.16 ヒト 145 5.1 2.5 1.2 103 2.5 1.0-2.0 0.16
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