住宅ローン事業への参入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 13:38 UTC 版)
「ゆうちょ銀行」の記事における「住宅ローン事業への参入」の解説
全国地方銀行協会会長の小川是(当時、元横浜銀行頭取)は記者会見の中で民営化の準備企画会社である日本郵政が複数の地方銀行に対してゆうちょ銀行が参入する住宅ローンの提携打診をしていることを明らかにしたうえで、横浜銀行としては提携を拒否する方針を示した。関係者によると、日本郵政が横浜銀行をはじめとする10行以上の地銀に対して住宅ローン参入に向けての商品と人材の提供と商品のアイディアをそれぞれ求めたという。その後、主要地銀10行がゆうちょ銀行との提携を断る意思を示した。なお、全国銀行協会会長の奥正之(当時、元三井住友銀行頭取)は記者会見の中で郵便局が代理店としてほかの金融機関に顧客を紹介する業務については一定の理解を示した。ただし、ゆうちょ銀行による新規事業への参入については時期尚早であるとして釘を刺した。その後、日本郵政の西川善文社長は9月中に提携先を確定させ、当面は地方銀行の商品を提供する代理店業務を行う意向を示し、静岡県に拠点を置くスルガ銀行との業務提携交渉を進めることで合意したと発表した。協議が妥結したあと、郵政民営化委員会の審査を経たうえで政府からの認可を受け、2008年(平成20年)5月12日から販売開始した。これにより、スルガ銀行ゆうちょ専用支店への口座開設により、カードローン・フリーローンなども利用可能となった。東京・大阪・名古屋の三大都市圏にあるゆうちょ銀行の直営店50店舗でスルガ銀行の商品(住宅・目的別ならびにカードローン)を代理販売することで、融資業務に関するノウハウを取得し、1 - 2年後には自行で開発した商品を販売開始予定。なお、これまで民間の金融機関が融資に対して慎重だった個人事業主や独身者などの顧客層を対象として、若干の金利を上乗せした商品を販売することを検討している。また日本郵政は今後、他行からの業務提携の申し出があった場合には積極的に受ける姿勢を示している。 2019年に、スルガ銀行のサービスの新規受付は終了(スルガ銀行ゆうちょ専用支店は、個人専用支店に改称)され、10月にソニー銀行、2020年3月に新生銀行の住宅ローンの取次が提供されている。2021年5月からは、住宅金融支援機構のフラット35と、フラット35契約者向けの住宅ローン長期火災保険の募集業務を直営店41店舗で開始した。
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